卓球のダブルスでは、サーブが試合の流れを左右する重要な要素となる。シングルスとは異なり、ダブルスではサーブをフォアサイドから相手のフォアサイドへと限定されるため、戦術的な工夫が求められる。

 

サーブの長さとコースの工夫

ダブルスでは、サーブの長さやコースを工夫することで、相手のレシーブを制限し、こちらの有利な展開を作り出すことが可能である。短いサーブを基本とし、相手にツッツキやストップを打たせることで、パートナーが攻撃しやすい状況を作る。また、時折速いロングサーブを混ぜることで、相手の意表を突き、ミスを誘発することができる。さらに、フォアサイド内でもコースを変化させ、相手のミドルやフォアサイドを狙うことで、レシーブを困難にさせる戦術が有効である。

 

回転の使い分け

サーブの回転を多様に使い分けることも、ダブルスにおける効果的な戦術である。下回転サーブとナックルサーブを同じフォームから出すことで、相手に回転の判断を難しくさせ、レシーブミスを誘うことができる。また、横回転系のサーブは、ここぞという場面まで温存し、相手の意表を突くことで得点につなげることが可能である。

 

パートナーとの連携

サーブを出す前に、パートナーとサインを共有し、次のプレーを予測・準備することが重要である。これにより、3球目攻撃や守備の連携がスムーズになり、ミスを減らすことができる。また、サーブ後の動きもパートナーと合わせ、互いのプレーエリアを明確にすることで、効果的な連携プレーが可能となる。

 

このように、ダブルスにおけるサーブ戦術は、サーブの長さやコースの工夫、回転の使い分け、そしてパートナーとの連携が鍵となる。これらを意識し、練習を重ねることで、試合でのサーブの効果を最大限に引き出すことができるだろう。