カットマンは、卓球台から距離を取り、相手の攻撃を粘り強く返球し、ミスを誘う守備型のプレースタイルを採用する。このスタイルにおいて、粒高ラバーは非常に重要な役割を果たしている。カットマンが粒高ラバーを使う主な理由は、相手の回転を利用して変化を生み出し、攻撃のリズムを崩すためである。粒高ラバーには、以下のような特徴がある。

 

1. 相手の回転を反転または軽減する

粒高ラバーは、相手の強いドライブやスピンのかかったボールを受けた際に、その回転を反転させて返球する性質がある。例えば、トップスピンのボールをカットすると、強い下回転となって返るため、相手は再び強い攻撃を仕掛けることが難しくなる。

 

2. ボールの軌道や変化を予測しにくくする

粒高ラバーを使うことで、打球の軌道が不規則になりやすい。これにより、相手はボールのバウンドや回転を予測しづらくなり、ミスを誘発しやすい状況を作り出せる。

 

3. 回転の影響を受けにくい

粒高ラバーは、通常の裏ソフトラバーに比べて、相手の回転の影響を受けにくい。これにより、特にスピン量の多いドライブに対しても安定して返球することが可能となる。

 

4. ディフェンスから攻撃への切り替えが容易

カットマンの中には、粒高ラバーを使用しながら、チャンスと見たときに攻撃を繰り出すスタイルを採用する選手もいる。粒高の特性を活かしつつ、予測しづらい攻撃を加えることで、相手にさらなるプレッシャーを与えることができる。

 

 

これらの理由から、粒高ラバーはカットマンにとって非常に効果的な道具となっている。また、粒高ラバーの使用は、戦術の幅を広げるだけでなく、相手の攻撃力を削ぐ防御的な要素としても優れている。

 

つまるところ、カットマンが粒高ラバーを使用する理由は、相手の回転を利用して変化を生み出し、リズムを崩すことで、守備と戦術の両面で優位に立つためなのである。