日ペン（日本式ペンホルダー）は、卓球ラケットの中でも独特なスタイルを持つグリップだ。このラケットを使うことで得られるメリットと、同時に考慮すべきデメリットについて解説する。

 

日ペンを使うメリット

フォアハンドの圧倒的な攻撃力

日ペン最大の強みは、フォアハンドで強力なショットを繰り出せることだ。
ラケットを握り込むようなグリップ構造が、全身を使った力強いスイングを可能にする。これにより、相手を圧倒するようなスマッシュやドライブが打てる。

 

台上プレーでの繊細さ

手首の可動域が広く、台上でのフリックやドロップショット、ツッツキなどの細やかなプレーに優れている。短いボールや回転量の多いサービスにも対応しやすい点が魅力だ。

 

独特なプレースタイルによる相手の困惑

現代卓球ではシェークハンドが主流となっているため、日ペン特有のプレースタイルは対戦相手にとって慣れないケースが多い。これを利用して戦術的な優位に立つことができる。

 

軽量で操作性が高い

日ペンのラケットは比較的軽量で操作性が良く、素早い反応が必要な台上プレーや連続攻撃での使い勝手が良い。

 

日ペンを使うデメリット

バックハンドの守備範囲の狭さ

日ペンの構造上の課題は、バックハンドで強いショットを打ちにくいことだ。
守備範囲が限られるため、相手にバック側を狙われると苦戦しやすい。裏面打法（リバースバックハンド）を習得することで克服可能だが、高度な技術が必要となる。

 

体力の消耗が激しい

フォアハンドを主体としたプレーでは、フットワークが多く必要になるため、長時間の試合では体力を消耗しやすい。

 

現代卓球の戦術に不向きな部分

バックハンドからの攻撃や速いラリーが求められる現代卓球において、日ペンは戦術的な制約を感じる場面が増えている。

 

用具の選択肢が限られる

日ペン専用のラケットやラバーは種類が少なく、シェークハンドに比べて選択肢が狭い。そのため、自分に合った用具を探すのに苦労することもある。

 

つまるところ、日ペンを使うメリットとデメリットは、フォアハンドの攻撃力や台上プレーの優位性が魅力である一方、バックハンドの課題や体力消耗、用具の選択肢の狭さが挙げられるのだ。