卓球上達法｜多球練習編

卓球の練習といえば多球練習を思い浮かべる人も多いだろう。多球練習は、短時間で効率よく技術を高めるための手法として広く採用されている。その歴史をたどれば、選手が効率的に実力を伸ばすために生まれた革新的な練習法だと言える。本記事では、多球練習の効果や種類を掘り下げ、その魅力や実践方法を解説していく。

 

 

多球練習とは

多球練習とは、コーチや練習パートナーが大量のボールを用意し、プレイヤーに次々とボールを打たせる練習方法だ。この方法は、一球一球を試合のように大事に扱うだけでなく、特定の技術や体力向上を狙って行われることが多い。
まず、多球練習の最大の利点は「反復練習が簡単にできる」点だ。例えば、苦手なスピンやスピードボールに対して、集中して対応する練習が可能だ。また、通常のラリー練習では得られない持久力や集中力の強化も期待できる。
さらに、特定の課題にフォーカスすることができる。例えば、フォアハンドドライブだけに集中する日を作ったり、難しいコースのボールへの反応を鍛えたりすることが可能になる。

 

多球練習の種類

多球練習にはいくつかのバリエーションがあり、練習者のレベルや目的によって選択肢が異なる。以下では代表的な種類を挙げ、それぞれの特徴を説明する。

 

基本技術の向上を目指す

基本的なフォアハンドやバックハンド、サーブレシーブなどの基礎技術を強化する練習だ。コーチが同じリズムでボールを出すことで、動作を反復し、正確さを高めることができる。

 

試合形式を意識した応用練習

試合を想定し、さまざまなリズムやコースでボールを出す練習だ。この方法では、実践的な動きや戦術を磨くことができる。

 

フィジカルトレーニングを兼ねる

短い間隔でボールを出し続け、選手が動きながら打ち続ける練習法だ。これは、持久力やスピードを向上させる効果がある。

 

多球練習をする上での注意点

多球練習は非常に効果的だが、適切に行わなければ逆効果になり得る。以下に、注意すべきポイントを挙げる。

 

フォームの崩れに注意

多球練習に集中しすぎると、フォームが崩れることがある。特に、スピードや力任せに打つことで正確な動きが失われる場合があるため、意識的に正しいフォームを心がける必要がある。

 

オーバートレーニングを防ぐ

多球練習は体力を消耗しやすい。適切な休憩を取り入れないと、疲労がたまり、練習の効率が落ちるだけでなく、ケガのリスクも高まる。

 

明確な目標を設定する

漫然と多球練習を行っても、技術向上にはつながらない。何を強化するための練習なのか、毎回明確な目標を設定することが大切だ。