
卓球ラケットのラバーの色には、国際卓球連盟(ITTF)が定めた厳格な規定がある。従来、片面は赤、もう片面は黒のラバーが使用されるのが基本だったが、近年この規定に変更が加えられたことを知っているだろうか。
まず、赤と黒のラバーを使用する理由だが、これは選手がボールの回転やラバーの特性を視覚的に判断しやすくするためだ。異なる色を採用することで、片面が攻撃的、もう片面が守備的というような特性を持つラバーを使い分けやすくなる。このルールにより、試合の公平性が高められているのだ。
近年、ITTFはこの赤黒の規定に新たな選択肢を加えた。2021年から、赤黒に加えて青、緑、紫、ピンクといった新しい色が公式に使用可能となった。ただし、これらの色を使用する場合でも、片面は必ず黒でなければならない。この変更により、選手がラケットを個性的にカスタマイズできるようになり、卓球用具のデザインにも広がりが出たと言えるだろう。
ただし、色が鮮やかすぎて視認性を損なう場合、ラバーの使用が禁止されることもあるので注意が必要だ。特に、光の反射や試合環境によって見えづらくなる可能性がある色には慎重に対応しなければならない。新しい色を採用したラバーでも、ITTFの承認を受けていなければ試合で使うことはできないため、購入前に確認することが重要だ。
選手にとってラバーの色は、性能だけでなく気分やモチベーションにも影響することがある。自分のプレースタイルや好みに合わせた色を選ぶことで、試合への集中力や楽しさが増すという効果も期待できるだろう。
つまるところ、ラバーの色には赤黒の基本規定がありつつも、新しい色の選択肢が加わったことで、プレーヤーの個性がより反映されやすい環境が整ったのだ。正しい規定を理解しながら、自分に合った色のラバーを選びたいところである。
「卓球ラバーの色は赤黒が基本だが、青、緑、紫、ピンクなどの新しい色も公式に使用可能」ということがわかって頂けましたか?
ちなみに、新しい色を採用する際には、ラケットケースやウェアとのコーディネートを楽しむのも一つの方法です。また、練習用ラケットと試合用ラケットで異なる色を使い分けると、戦術的な感覚も養いやすくなりますよ!